2-3.ジョジョvsサンタナ

 ドノヴァンからスピードワゴンの生存を知ったジョセフ。ナチスに捕われている彼を救助に向かいます。

 一方ナチスの基地では柱の男を目覚めさせる実験が行われていました。柱の男サンタナは、石仮面で吸血鬼となった人間を体全体で食べてしまう驚異の能力の持ち主。実験室を抜け出したサンタナをナチスのシュトロハイムが攻撃します。

2-3波紋ヘア・アタック

 ナチス兵の銃弾を浴びても無傷のサンタナは、逆に指先から銃弾を打ち返して反撃に出ます。迎え撃つのは基地に侵入したジョセフ。シュトロハイムの髪の毛を毟り、波紋を流して銃弾を弾き返すバリヤーを作り出しました。

 ここで疑問。波紋ヘア・アタックなる技で銃弾を防ぐことはちょっと出来ないんじゃないかな~と。波紋を流したところでしょせんは髪の毛。銃弾は髪の毛よりもずっと重く、それが超高速で飛んでくるわけですから、宙に浮いた髪の毛なんて弾き飛ばされてなんの防御にもならない様な気がしますけど。

 サンタナとの戦闘開始と思ったら、ジョセフはサンタナとのコミュニケーションを取ろうと試みます。無駄に終わりますが、ここでも不可解な描写が。
 ジョセフはサンタナの足を引っかけて転ばそうとしますが、サンタナの足はジョセフの足と同化し、すり抜けてしまいます。ジョセフが波紋の呼吸をしていなかったら足が喰われてしまっていたようですね。
 おかしいのはジョセフのブーツがサンタナの足に移っていることです。サンタナはいつの間にかブーツを脱いでいますし、その後のコマでジョセフはいつの間にか両足とも素足になっていますね。

2-3露骨な肋骨

 まあ細かいところはよしとしましょう。なおもサンタナに絡むジョセフ。この辺りはDQNなジョセフがサンタナに因縁をつけているように見えますね。
 イラついたサンタナは露骨な肋骨でジョセフを吸収しようとしますが、ジョセフの波紋に弾かれてしまいます。普通の人間とは違うジョセフに、ようやくサンタナも興味を持ったようです。

 ジョセフはサンタナに波紋を込めたパンチで攻撃しますが、波紋はサンタナの身体の表面を流れるだけでダメージを与えられません。波紋のおかげでサンタナに吸収されずに済んだジョセフですが、その波紋はサンタナには効果無し。お互いに反撥し合っているようです。

 油断したジョセフにサンタナの強烈なデコピンが炸裂。吹き飛ばされるジョセフですが、ナイフを拾って反撃に出ます。身体の表面に波紋が聞かないなら、ナイフを通じて体内に波紋を流そうという作戦です。
 ナイフ攻撃は通じませんでしたが、さらに眼球に回し蹴りを叩き込むまでがジョセフの作戦。ここまでは完璧でしたが、サンタナはさらにその上を行きます。
 身体を自在に操れるサンタナは、頭部のカタチを変形させてジョセフの攻撃を躱します。シュトロハイムはサンタナの関節が異常な方向に曲がると評していますが、どう考えても目ん玉から上に関節はありません。

 体勢を立て直す前にサンタナの蹴りを受けたジョセフは気絶してしまいます。波紋の呼吸が出来ないジョセフはサンタナに吸収されてしまったかに見えましたが、それもジョセフの作戦でした。
 気絶した振りをしてサンタナの体内から波紋を流すジョセフ。波紋はサンタナを上下に両断しましたが、威力が弱くて致命傷にはなりませんでした。

2-3憎き肉片

 上半身のみで反撃するサンタナですが、ナイフと鎖でジョセフに両腕を封じられてしまいます。ジョセフはサンタナが回復する前に太陽の光で止めを刺そうとします。
 外へ通じる階段を登るジョセフですが、これまでの戦闘で体力はもはや限界。さらにサンタナの憎き肉片がジョセフの体力を削ります。

 出口の手前で力尽きるジョセフ。そのときシュトロハイムが助けに入りますが、サンタナに足を取られあと一歩のところで扉に届きません。
 扉を開け太陽の光でサンタナを滅ぼすために、シュトロハイムは壁にかけてある斧でサンタナに捕まっている足を切断するようジョセフに要求します。躊躇するジョセフですが、シュトロハイムの覚悟に敬意を表して足を切断しました。
 扉が開かれ、サンタナは太陽の光を浴びます。

 これで一巻の終わりと思った瞬間、サンタナはシュトロハイムの足の傷口から体内に侵入してしまいます。他の生物の体内なら太陽の下でも生きられるというなら、サンタナは既に太陽の光を克服しているようなものだと思うんですけどねー。

 サンタナを倒すために爆弾で自爆しようとするシュトロハイム。足の切断といい、いい根性してますわ。
 シュトロハイムは最後に柱の男は後3人いること、波紋を鍛えるためにローマである人物にあうことをジョセフに言い遺します。

2-3決着

 爆発したシュトロハイムの体内から引きずり出されたサンタナ。太陽の光を浴びて身体が石化しはじめています。井戸の中に逃げ込もうとするサンタナ。ジョセフと最後の激突です。
 ジョセフの拳はサンタナに打ち負け、両者ともに井戸に落下します。しかし太陽はいつの間にか位置を変え、井戸の真上に来ていました。井戸水に反射する太陽光との挟み撃ちにあったサンタナはあえなく石化して敗北してしまいます。

 さて、柱の男サンタナ敗北の原因はなんでしょう。それはやはり油断だったのかな~と思います。サンタナは最後までジョセフを原始人と呼んでいますからね。どう見てもサンタナの方が原始人ですけど。
 サンタナがジョセフを倒す機会はいくつかあったように思います。デコピンなんぞしてないで、全力で攻撃していれば。蹴りで気絶させた後、まあ気絶はしていませんでしたが、吸収しようとせず全力で止めを刺していれば。シュトロハイムの体内に入った後、彼の身体を操って井戸に逃げようとする前に爆弾を捨てた方がよかったですね。

 全体として、サンタナはジョセフに対して受け身だったと思いますね。吸血鬼をも上回る身体能力をもっと生かせば戦闘を遥かに優位に進めることが出来たでしょうに。何せ波紋も体表で弾いてしまうわけですから。どう考えてもジョセフに勝ち目はないでしょう、本来なら。

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承太郎