1-7.ジョジョvsディオ④

 Part6を書こうかと思いましたが、書きかけのPart1を終わらせようと思い直しました。
 さて、前回のバトルで石仮面の秘密を知ったディオ。ジョースター邸では毒薬の証拠を手にしたジョジョが彼を待ち構えています。ふむ、久しぶりに読んでみると、最初の主人公だからでしょうか、ジョナサンが一番ジョジョって感じですね。

 ジョースター邸に戻ってきたディオ。自分がジョジョに追いつめられていることは自覚しています。でもあんな奴のために逃げ出してたまるかと、戦うことを選びます。素直に逃げろといいたいですね。
 殊勝な態度でジョジョを油断させ、一気にナイフでブッ殺そうとするディオですが、スピードワゴンにあっさりと見抜かれてしまいます。

ゲロ以下のにおい

 ゲロ以下のにおいってどんなでしょうね。これほどかっこいいスピードワゴンは後にも先にもないように思いますが、蹴り飛ばした燭台がディオに軽く躱されているあたりに格の違いを感じますな・・・。

ゴゴゴ2

 ジョースター卿と警官隊が現れ、いよいよ追いつめられるディオ。しかし東洋人ワンチェンは、あの男はつかまりはしないとつぶやきます。追いつめられたディオの恐ろしい反撃が始まることを予想させる、いい台詞だと思いましたね。

「ジョジョ・・・人間ってのは能力に限界があるなあ。おれが短い人生で学んだことは・・・人間は策を弄すれば弄するほど予期せぬ事態で策がくずれさるってことだ!・・・人間を越えるものにならねば・・・」

人間を超越

 ついに石仮面を出したディオ。それよりも左手のナイフが飛んでますけど・・・。エス氏が少年時代にちょっと驚いたシーンです。
 まさかの石仮面に驚いたジョジョは硬直していてナイフを躱せません。ジョジョを庇ったのはジョースター卿でした。このシーンを読み返すと、銀河英雄伝説でキルヒアイスが死ぬ場面とちょっと重なりますね。まさかの攻撃に硬直するラインハルトを庇って死ぬキルヒアイス。
 仮面を被ったディオはジョースター卿の返り血を浴びます。警官隊の銃撃を浴び窓を突き破って外へ吹っ飛ぶディオ。警察のおっさんは自分の責任だと昔話をはじめますが、そうこうしている間にジョースター卿は死んでしまいます。最後まで立派な人物でしたね。

UREEYYY

 窓の外にディオの死体がないことに気が付いたスピードワゴン。昔話をした警察のおっさんに窓から離れるように忠告しますが、おっさんは瞬殺されてしまいます。この吸血鬼ディオの登場シーンはかっちょいいですね〜。
 というワケで、ようやくバトル開始です。

 ジョジョに襲いかかるディオの頭部をスピードワゴンが撃抜きますが、それでもディオは死にません。ディオは警官の精気を吸い取り、その屍体を他の警官たちに投げつけます。驚異的なパワーのその一撃で全滅する警官隊。スピードワゴンも死にはしなかったものの、あっさりと戦闘不能に陥ります。
 恐怖に震えていたジョジョは、ジョースター卿の遺体を見て覚悟を決めます。怪物となったディオを倒すには、脳を完全に破壊すればよさそうだと見当をつけ、槍を持ちます。
 襲ってくるディオを槍で迎え撃つジョジョですが、あっさりと槍をへし折られてしまい、逆に自分の肩に槍が刺さってしまいます。しかしディオが自分の力に浸っている一瞬の隙に、スピードワゴンを抱えて隠れることに成功します。策を弄するのは無駄だとディオはいいますが、ジョジョは策ではなく勇気だと反論します。この勇気という言葉はけっこう重要ですね。少年漫画ですから。
 火のついたカーテンをディオに被せますが、ディオの身体は火に焼かれてもすぐに回復してしまいます。この火では火力が弱すぎてディオを倒せません。でもジョースター邸はすっかり火事になってしまいました。

 スピードワゴンを逃がし、階上にディオを誘うジョジョ。ディオは壁に足を突っ込んで垂直に登ってきます。屋上に出たジョジョに襲いかかるディオ。ジョジョは今まで肩に突き刺さったままだった槍の先でディオの蹴りを防御します。そしてジョジョは渾身のショルダータックルで、ディオもろとも業火に包まれる館の中に身を投げます。屋根を破壊するほどのタックルって・・・などといってはいけません。
 ジョジョの作戦は、より強い火力でディオを焼尽そうというもの。脳みそ破壊作戦は実行されることはありませんでした。

[火勢はすでに十数メートルの高さの屋根まで達し、各階の床には穴があいているッ!ふたりの戦いは一階フロアーまでだ!!一瞬のうちに決着がつくッ!]

 親切な状況説明が入りますが、各階の床に穴があいている理由は不明です。
 ジョジョはディオもろとも火の中に身を投じ、彼を道連れに死ぬつもりです。さすがにこの火力では死ぬかもしれんと思ったディオは、膝蹴りでジョジョの肋を5〜6本へし折り、壁を掴んでジョジョを引き離します。一人で落下するジョジョ。これでは犬死にです。

「父親の死体とともに死ねてうれし涙流しな・・・マヌケ!」

 ディオの心温まるお別れの言葉ですな。一人で落ちるジョジョはさっきの槍の先をも落ちているのを発見し、その槍を壁につき刺すことで落下を防ぎ、かつその槍を足場にしてジャンプします。スピードワゴンの100倍いい働きをする槍ですな。
 ディオに向かってジャンプし、届かない距離をベルトで埋めたジョジョ。ディオは不意をつかれ再びふたりは落下します。ディオがジョースター卿に突き立てたナイフを取り出し、今度はディオに突き立てるジョジョ。「このナイフは」と三回もいいましたからね。怒りを込めてナイフを突き立てますが、ディオにはさっぱり効かないどころか、逆に両腕の骨をメチャメチャに砕かれてしまいます。しかしジョジョはナイフを放しません。ふたりともとうとう火の中に落ちてしまいます。

 ここでジョジョの主人公補正が発動します。無意識のうちに壁を蹴ったジョジョ。落下の軌道が変わり、ディオはジョースター家の守護神、慈愛の女神像に身体を貫かれてしまいます。像から身体を抜こうとしている間に、ディオは身体を焼かれてしまいます。逆にジョジョはディオの身体がクッションとなり、運良く窓の外に飛ばされて無事に生還しました。
 ジョジョの勝利ですね。

ドギャン

 ジョースター家の財産を狙っていたディオは人間を超越しました。もはや財産など眼中にはないでしょう。これまでの物語が大きく方向転換しましたね。吸血鬼と化したディオは雰囲気がいいですね。人間をやめた感じがすごくいいです。
 圧倒的な戦闘力を手に入れたディオですが、はてどうして彼だけが自我を保っているのでしょうか。石仮面の実験台にされた浮浪者やツェペリの父親は思考力をなくしているようでしたけど。偶然ではなく、自発的に仮面を使ったからですかね。
 身長195cmのマッチョなジョジョですが、ディオとは力の差があり過ぎます。ディオの敗因は、力を試したからでしょうね。全力でジョジョを殺し、それから時間をかけて吸血鬼の能力を試すべきだったと思いますなあ。
 ジョジョが勝てたのは完全に主人公補正で、戦力的には勝ち目がありません。人間のタックルで屋根が破壊されたり、各階の床に穴があいていたり、槍が落ちてきたり、ベルトが足に巻き付いたり、でかい館が一瞬で全焼したり、たまたま女神像があったりしたおかげで勝つことが出来ました。
 次回はラッキー無しで勝てるのでしょうか。

to_be_continued

ジョジョの奇妙な冒険(1) [ 荒木飛呂彦 ]

価格:600円
(2013/9/8 14:18時点)
感想(5件)

ジョジョの奇妙な冒険(2) [ 荒木飛呂彦 ]

価格:600円
(2013/9/8 14:44時点)
感想(3件)

Part1 ファントムブラッド TOPへ

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ

承太郎