ジョジョの奇妙な冒険ベストバウト : 7-19.DIO　[THE WORLD]

7-19.DIO　[THE WORLD]

　ようやくヴァレンタインを倒したジョニィですが、ジャイロの死という大きな犠牲もありました。物語もついに終りを迎えるかと思いきや、せっかく集めた遺体は全て持ち去られてしまいます。一体誰が…。
　まあDIOなんですけどね。大統領に殺されてしまったDIOですが、その大統領がパラレルワールド（以下PW）から連れてきたDIOが最後の敵というのも皮肉な話ですな。
　大統領は遺体をジョニィに渡すのだけは阻止しようと、自分の死後をDIOに託しました。DIOが遺体をシェルターに封印し、アメリカが繁栄すればと思っての苦肉の策です。大統領はジョニィとの誓を破り、誇りを捨てたのかと思われましたが、彼は彼で、アメリカという国のことを最優先に考えていたからこその行動だった・・・と解釈しています。DIOはイギリス人ですけど。

　さてPWからやってきたDIOですが、そのスタンドはスケアリー・モンスターズではなく、おなじみのザ・ワールドです。能力はもちろん時を止めること。Part3ではこの最強のスタンドを倒したのは、同じ能力を持つ承太郎でした。ジョニィのタスクは通用するのでしょうか。

　時を止める能力はかなり最強な能力です。時間を止めた状態でのナイフ攻撃という懐かしい技も相変わらず強力です。くらったジョニィが生きているのが不思議なくらいです。
　ジョニィのタスクも進化していますので、一発でも馬の力を使った回転の爪弾をDIOに当てることが出来れば、ヴァレンタイン同様に倒すことが出来るでしょう。でも時間を止められる相手に爪弾なんて普通は当たらないですよね。

　結果としてはジョニィはDIOに敗北します。その際にDIOは片足を犠牲にして爪弾の威力をジョニィに返していますが、ここのところはよく分かりませんでしたね。
　そんなことをしなくても、まずはジョニィの馬を殺し、その後でゆっくりナイフ攻撃などで止めを刺せばよかったように思います。馬がなくなった時点で爪弾は威力を失います。馬なしのタスクはザ・ワールドの敵ではないでしょう。DIOは足を犠牲にすることもなかったはずです。勝負を焦って片足を犠牲にしたことが、最終的に彼の死につながります。
　馬を殺さなかったのは、DIOが騎手だから・・・でしょうか。彼らしくもないですな。

　ジョニィは善戦したと思います。特にザ・ワールドの能力に気が付く当たりの洞察力はすごいですね。少ないヒントで5秒ほど時間を止められるという能力を完全に見切ってしまいます。そこまではすごかったんですけどね～。やっぱり時間停止は強いですな。
　ジョニィがDIOに勝つにはよほど隙を突いて爪弾を当てるしかないでしょう。爪弾の穴に自分が入る能力を使って接近は可能でしょうから、意表をついた攻撃もできるはずです。ACT4なら爪弾一発当てれば勝てるのですが、馬に乗っていないと使えないという欠点があります。ACT3での奇襲が一番効果的かも知れませんな。このDIOは吸血鬼ではないので、通常の爪弾でも十分に倒せるはずです。

　ジョニィを倒しラストバトルに勝利したDIOですが、最後はルーシーが持ってきたこの世界のDIOの生首によって、頭が消滅してしまい死亡します。足さえ無事だったら時間を止めて逃げられたかも知れませんけどね。DIOが落ち着いていれば、時間を止めて生首をシェルターに投げ込み、地下に埋めてしまうという方法もあったかと。最後の最後で逆転されてしまったDIOですが、まあ14歳のルーシーがすごすぎたというべきでしょうな。
　ルーシーはあのブラックモアに致命傷を与えたというだけでも大したものです。銃撃もやたら正確でしたし、ためらいなく殺しにかかってますからね。ジョニィと同じく漆黒の意志を持っていたのでしょうか。最後にはザ・ワールドを持つDIOさえも倒してしまうとは…。

　DIOに敗れたジョニィですが、スティールのおかげで命拾いします。ジャイロの遺体を探し出し、彼の国へ届けようと船に乗り、物語は終わります。ジョニィはついに自分の足で歩くことが出来るようになりました。その意味で、彼は自分の旅の目的を果たしたといえます。バトルに勝っても命を失ったDIOとは対照的ですね。

　さてさて、これでスティール・ボール・ランの全バトルが終了しました。次回はエス氏が思うPart7のベストバウトをご紹介したいと思います。