7-8.サウンドマン [イン・ア・サイレント・ウェイ]
まさかまさかのサウンドマン。砂男でサンドマンと紹介されていたはずが・・・。あまりにも後付け過ぎますな。サンドマンにスタンド能力があるのは物語の最初に描写がありましたけどね。サウンドマンとは・・・。
vsサウンドマン戦は、SBRの中では最も絶望感を味わったバトルでした。スタンド能力というより、罠が完璧だったと思います。みんなこれくらい準備して攻撃を仕掛けていれば・・・。
サウンドマンは中ボスくらいの強さはありましたね。スタンド名イン・ア・サイレント・ウェイは音を形にして相手に触れさせると、その音の通りに切ったり燃やしたり出来る能力ですが、これも不明な点が多いです。
サウンドマンの名前といい能力といい突っ込みどころ満載ですが、ハンパじゃない緊迫感がバトルを盛り上げます。そしてジョニィは兄の死という過去を乗り越えて成長します。
さて、バトルについて書く前に、サンドマンのスタンド能力について考えてみたいと思います。サンドマンのイン・ア・サイレント・ウェイ(以下SW)はこれまでのスタンドでは珍しく人型のスタンドです。人型の意味はあまり無いような気もしますけど。
能力は音を形にするということですが、ジョニィたちとの戦闘では音を運んで攻撃を補助したのはDIOの恐竜たちです。恐竜無しでは音を形にすることしか出来ないとすると、実はそれほどの能力でもないような気がします。形になった音はそのままでは移動出来ず、恐竜の力が必要になるなら、SWの恐ろしさは半減するといえるでしょう。
ジョニィはサンドマンの能力はレベルが違うと評していますが、それは能力自体が強力というよりも、サンドマンがSWを使いこなしているという意味で、熟練度の差だといえると思います。そのくらいDIOの恐竜を使ったサンドマンの罠は完璧に近いものだったといえます。
サンドマンの罠は、SWの能力を最も活かせる水の中にジョニィとジャイロを追い込むことにあります。水の中に追い込んだ時点で、本来ならチェックメイトです。SWは本体から離れていても有効なようなので、安全策を取るならサンドマン自身はジョニィたちに近づくべきではなかったですな。その辺りはフェルディナンド博士同様に間抜けだったといえます。
完璧な罠に追い込まれたところから、ジョニィは黄金の回転に目覚めてパワーアップします。兄を死に追いやり、自身を苦しめてきたネズミのダニーの幻もまた本物の黄金長方形のスケールを持っていたことで、ジョニィは過去を乗り越え・・・たということでもなかったみたいですな。
そしてジョニィがパワーアップしてからは、実はサンドマンは防戦一方です。ジョニィの攻撃をSWで防ぐだけで、音を使った攻撃は一切していません。ジョニィの弾切れを待つという消極策です。SWはスタンド自体に大した攻撃力があるワケではなく、あくまでも音を形に変えることしか出来ないということですな。最後の打ち合いもジョニィに敗れていますし。やっぱりSWは人型をしている意味はあまりなさそうです。サンドマンの登場時に人型のスタンドっぽい描写をしたからでしょうかね。もしくは中ボス的スタンドだったので、一応かっこよく描いてみたとか。
サンドマンはどうすれば勝てたでしょうか。SWの能力的に、ジョニィやジャイロと向かい合った状態で戦うのは不利でしょう。SWには攻撃手段がありませんので、距離をとって爪弾や鉄球で攻撃されたら反撃できないかと。
音を使った攻撃をするためには、事前に様々な音を用意しておかなければなりません。そう考えるとSWの戦闘方法はやはり罠を張るということになるのかなと。
しかしながらDIOの恐竜を使った罠ほど完璧な罠はサンドマンだけでは出来ないでしょう。あれで勝てないなら、やっぱりサンドマンは勝てないのでしょうな。
逆にスタンドなど使わず、近づいてナイフで刺す方が良かったかも知れませんな。ジョニィもジャイロもサンドマンは信用していましたから。
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